オヤマボクチを使用した「須賀川そば」とは?魅力やおすすめのお店も紹介
— 山ノ内町が誇る“強いコシ”と“物語のある食文化” —
私たち youthfyl days Inc. は、長野県山ノ内町を拠点に活動しています。長野県は全国でも屈指のそば処ですが、その中でも独特なつなぎを使用した 特別なそば があるのをご存じでしょうか。この土地で仕事をし、暮らす中で避けて通れない存在のひとつが、地元民から「これぞ本物」と愛され続ける 須賀川そば です。
須賀川そばとは
須賀川そばは、地元産のそば粉と、つなぎに「オヤマボクチ(山ごぼうの葉の繊維)」を使う伝統的な十割そばです。一般的にそばのつなぎには小麦が使われることが多いですが、オヤマボクチをつなぎとして使用することで、ほかのそばには出せない 強いコシとのど越し を生み出します。つなぎとして使用するオヤマボクチの繊維は、オヤマボクチの葉1kgからわずか5gほどしか取れないため、“幻のつなぎ”とも呼ばれる希少素材です。山ノ内町公式サイトでも「腰が強く、喉越しが良いのが特徴」と紹介されており、まさに北信州の名物そばとして親しまれています。
美味しさの秘密
美味しさを育む“北志賀高原の自然条件”
須賀川地区は標高600〜800m、朝晩の寒暖差が大きく、そば栽培に理想的な環境です。さらに、そばの花が一面に咲くこの地域は、年間12トンものそばを生産する「そばの里」としても知られています。
こうした自然条件と、長く受け継がれてきた在来種の栽培が、須賀川そばの豊かな香りを支えているのです。
オヤマボクチが生む“圧倒的なコシ”

須賀川そばを一口すすれば、まず驚くのが モチッとした弾力と強いコシ。あるるNAGANOの食レポでも、「今まで食べてきたそばの中で一番のコシ」と絶賛されるほどです。
オヤマボクチは無味無臭のため、そばの香りを邪魔しません。つまり、十割そばの風味+独自の強いコシという唯一無二の味わいが成立しているのです。
郷土料理としての広がり
私たちが須賀川そばと関わることで特に印象的だと感じたのは、このそばが「伝統」を大切にしてきた点です。須賀川そばの文化は麺だけに留まりません。同じそば粉を使った伝統食も多く存在し、どれも地域の歴史と深く結びついています。
はやそば(長野県無形民俗文化財)
千切り大根にそば粉を絡めて食べる、農作業の合間に親しまれた「農家のファストフード」。香りとシャキシャキ食感がクセになる郷土料理です。
法印焼き
そば粉と具材(あんこや野沢菜)を入れて焼く、素朴で温かいおやつ。地元の僧・法印さんの民話が名前の由来となっており、ストーリー性のある食文化として愛されています。
そばせんべい
水に溶いたそば粉を焼いた、香ばしい素朴料理。地元イベントでは人気の一品。
“本場で味わう”おすすめ店
須賀川そばは山ノ内町内のそば処で提供され、多くが自家栽培・自家製粉のこだわりを持っています。
岩本そば屋
自家栽培・自家製粉・自家製麺のこだわり店。強いコシと豊かな香りをダイレクトに味わえる名店として紹介されています。
イドコロ商店
湯田中駅付近で須賀川そばを食べるならここ。夜限定の営業で、創作料理とおいしいお酒も楽しめます。
※他にも道の駅やまのうちなど、地元で食べられる店は多数。
須賀川そばの魅力を未来へ
室町時代から続くとされる須賀川のそば文化は、豪雪地帯で育まれた知恵と工夫そのもの。大切に受け継がれてきた在来種、希少なオヤマボクチ、北志賀高原の自然条件。そのすべてが組み合わさって生まれる“唯一無二のそば”。観光で訪れる人にとっては 「ここでしか味わえない特別な一杯」。そして地域にとっては誇るべき文化資源です。
さいごに
須賀川そばは単なる郷土料理ではなく、「自然 × 歴史 × 手仕事」が生み出す、本物のローカルフードです。須賀川そばに触れるたび、私たちは「早く・便利に」だけでは測れない価値があることを思い出します。この土地で仕事をする理由も、きっと同じところにあります。みなさま是非、ご賞味ください。